ペットビジネスを繁盛させる 経営者のためのメールマガジン’18年4月29日号

2018年4月29日 (日)

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船井総研の金子男也です。

本メルマガでは、ここのところ、人手不足に関する話が多かったので、

久しぶりに、マーケティングに関する話にも触れたいと思います。

温故知新の切り口で、人が営んできた歴史を参照しつつ、

未来を見据えたテーマに触れてみます。

事業がより良く生成発展していくために、ご参考になれば幸いです。

事業を永続させるうえで、

顧客ニーズがどのように変化していくかを予測する必要がありますが、

マーケティングは、人間を洞察することから始まります。

人間の価値観は、その時の生活環境で変化します。

余裕があるときは、弱者に優しく出来ますが、

余裕が無ければ、弱肉強食です。

昔の貧しい寒村では、

生活環境が厳しくなると、子供を間引きしたそうです。

その形見のようなものが民芸品の「こけし」だそうです。

子供を消すから「こけし」なのだとも・・・。

また、「楢山節考」でも描写されたように、

生活環境の厳しい山村では、

姥捨て山にお年寄りを捨てたそうです。

厳しい生活環境下では、人は食い扶持を減らすのでしょう。

江戸時代の元禄文化華やかな豊かな頃、

徳川5代将軍の綱吉が「生類憐みの令」を出しました。

天下の悪法と揶揄されましたが、

当時の原文を読むと、

「惣じて生類、人々慈悲の心を本といたし、あはれみ候儀肝要の事」

と結んでいます。つまり、

「すべての生類に慈悲の心から出る憐みを施すことが肝要」

と述べられています。

間引き、姥捨てなど、

人を殺すなんてとんでもないと啓発したかったのかもしれません。

ただ、犬や猫などに過度の憐みを強要したために、

自分のことで精一杯な庶民からは不満が生じ、

大衆の支持を得られず、

天下の悪法と言われてしまったのかもしれません。

いずれにしろ、生類を憐れむ精神というのは、

豊かな生活環境を前提とし、

庶民感覚を第一に考えなければなりません。

それでは、現在の私たちの生活環境はどうでしょう。

厚労省の国民生活基礎調査(平成28年)によると、

生活にゆとりのある人は、5.1%です。

普通という人は38.4%です。

生活が苦しい人は56.5%です。

生活にゆとりのある5.1%の人は、

自分自身を大切にでき、

飼育する犬猫も十分に憐れむことが出来るでしょう。

ペットのターミナルケアや高度医療も、

理解・実践してもらえる余地があるかと思います。

ふつうの38.4%の人は、

自分自身を何とか人並みに大切にでき、

犬猫を飼うかもしれませんが、

その飼い方はピンキリでしょう。

ノミダニ予防等をネットで購入するとか、

ドロップアウトするとか、

不本意ながら、

意識の低い飼い方になってしまうこともありうるでしょう。

生活の苦しい56.5%の人は、

そもそも犬猫を飼わない可能性が高いでしょう。

ハムスターやうさぎや金魚にダウンサイジングして飼うのかもしれません。

あるいは、観葉植物等で心を癒すのかもしれません。

これらのマーケットに向けて、

ペットビジネスに従事する我々は、

どのようなサービスを提供できるのでしょう。

それを明確にすることで、

この先、適切に経営できるかどうかが決まります。

仮に、車で15分圏内の商圏(診療圏)に20万人の人口が見込めるとします。

その中に、年に1回はきちんと動物病院に行くような犬猫は、

我々の試算では約14000頭になります。

地域性にもよりますが、

生活にゆとりのある人が5.1%とすると、

14000×0.051=714頭

経済的な事情だけで考慮すると、商圏(診療圏)内の714頭の犬猫が、

十分に憐れんでもらえる可能性があるという計算になります。

そのパイを地域で占有し合うわけですが、

ランチェスターで按分すると、

地域1番のシェア26%をとると、186頭です。

地域2番のシェア19%をとると、136頭です。

地域3番のシェア15%をとると、107頭です。

地域4番のシェア11%をとると、 79頭です。

地域5番のシェア 7%をとると、 50頭です。

これだけでは、なかなか事業として採算ベースに乗りません。

一方、ボリュームゾーンは、

ふつうの38.4%の人です。

同様の計算でいくと、

14000×0.384=5376頭

経済的な事情だけで考慮すると、5376頭の犬猫が、

普通の飼い方をしてもらえる可能性があるという計算になります。

そのパイを地域で占有し合うわけですが、

ランチェスターで按分すると、

地域1番のシェア26%をとると、1398頭です。

地域2番のシェア19%をとると、1021頭です。

地域3番のシェア15%をとると、 806頭です。

地域4番のシェア11%をとると、 591頭です。

地域5番のシェア 7%をとると、 376頭です。

これだけあれば、事業として採算ベースに乗るでしょう。

要するに、

一部のゆとりのある飼い主しか利用しないような、

過度な動物愛護的なサービスというのは、

否定はしませんが、

正面装備するのはちょっと現実的ではありません。

むしろ、ボリュームゾーンにフォーカスして、

大衆商法で経営する方が堅実です。

これから急成長が見込まれるマーケットは、

高齢者を対象にしたマーケットです。

7年後の2025年、団塊世代が後期高齢者になり、

超高齢化社会がやってきます。

厚労省は地域包括ケアシステムに国策の舵を切っています。

高齢者は、ペットの飼育意向はあります。

ペットと一緒に入居できる特養も存在します。

一般的な高齢者は、貯蓄額もそこそこありますが、

十分な世話ができるかどうか不安なため、

ペット飼育をあきらめてしまう傾向です。

そうであるならば、

ペットビジネスに従事する我々は、思案のしどころです。

高齢者のQOLを高めるには、どうすればよいのか・・・。

ボリュームソーンにフォーカスして、

大衆商法で出来ることは何でしょうか?

その辺りに、この先の経営をゲームチェンジするヒントがあります。

ご愛読、感謝です。

【追伸】

この度、ホームページがリニューアルされました。

https://www.funai-animal.com/executives/

引き続きご愛顧の程、宜しくお願い致します。


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